見守りの事例

モデルケース S男さんの場合

この事例は複数の事例を組み合わせるなどして構成したものであり、実際の事例とは名称、年齢、地名等は異なります。

S男さん(73歳)は、都内で一人暮らしをしています。

妻は10年前に亡くなり、子どもはいません。親族は、群馬県の実家に、甥のK郎さんがいます。S男さんは、65歳で定年になった後、シニア絵画教室に通って創作活動を始め、心身ともに健康で不安のない日々を送っていました。

ところが、ある夏の日S男さんは、公園で写生をしていて熱中症で倒れ、救急搬送されてしまいました。意識を回復し大事には至らなかったものの、看護師から「2日ほど入院して様子を見た方がよい。入院手続きが必要だが、身元保証人となる親族がいるか」と尋ねられ、S男さんは、遠くて申し訳ないと思いながら、甥のK郎さんに連絡しました。K郎さんは、仕事を抜けてすぐに群馬から病院に駆けつけ、入院手続きをしてくれました。

K郎さんに「大事にならず良かった。でも、今回は仕事が調整できたから大丈夫だったけど、いつも来れるとは限らないよ。近くに誰か、頼れる人はいないの?」と聞かれ、S男さんは「知人はみんな同じ年頃か年上だしな」と答えました。するとK郎さんが、「そうだ、支援団体に所属してる友人がいたっけ。きっと力になってくれるよ」と、ライフサポート東京の会員:頼佐保太さんに連絡を取ってくれました。

らいさぽの対応

頼佐保太さんは、さっそく次の日に病院を訪問し、S男さんと甥のK郎さんから話を聞きました。そこで頼佐保太さんは、S男さんに、ライフサポート東京と「見守り契約」と「生前事務委任契約」を結ぶ提案をしました。S男さんと頼佐保太さんが定期的に連絡をとって、S男さんの日常生活に問題がないことを確認し、困ったことや入院や事故など緊急の場合にだけ、担当者として頼佐保太さんがS男さんの事務手続きなどを支援する、というものです。

今はまだ心身ともに問題なく介護や認知症のことまでは考えられないし、今回のように急にS男さんが入院した時は、ライフサポート東京は身元保証人にはなれないものの、手続きを行ってくれます。万一S男さんが亡くなったときは、甥のK郎さんが相続人として死後の手続きを行い、群馬の実家の菩提寺に納骨してくれる、ということも今回確認できました。
S男さんは退院したあと、ライフサポート東京と、相談した内容通りの契約を結びました。

その後

契約から半年が過ぎ、S男さんは、頼佐保太さんに定期的に連絡し、元気に暮らしていることを伝えています。またS男さんは、常に「緊急連絡先カード(連絡先はらいさぽ)」を携帯し、もしもの時に備えています。S男さんは頼佐保太さんを信頼するようになり、定期連絡以外にも、一緒に美術館へ行ったり、描いた作品をプレゼントしたり、良い関係を築いています。近くにいて、何かあったときには駆けつけてくれる心強いパートナーを得て、S男さんは安心して創作活動に打ち込み、充実した生活を送っています。

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